サービスを円滑に進めるための「モニタリング」
モニタリングとは
ケアマネの行う業務にモニタリングという仕事があります。モニタリングとはあらかじめ設定している目標に対して、それがどのように進んでいるかを観察し、結果を記録する一連の過程のことを指します。基本的にはケアプランを作成した際の目標となりますが、ケアプランで一度設定した目標をそのまま設定し続けるのではなく、モニタリングを行い現在の目標が適切なものかを考えて修正をしていく必要があります。モニタリングは質の良いケアマネジメントを提供するためのとても重要なプロセスです。
PDCAを回す
モニタリングで重要となることは、ケアプランで作成した目標に計画的に動けているかを評価し、それを正確に記録していくことです。サービスの質や量を確認することにもなりますが、きちんと評価して、記録し、そして今後を考えて修正をしていく力がとても重要です。
そこでケアマネジメントではPDCAを回していくことがとても効果的となります。ケアマネジメントにおけるモニタリングのPDCAの「P」にあたる「Plan」はケアプランを作成することです。そして「D」にあたる「Do」はケアプラン通りに実施すること。「C」は「Check」で、適切なサービスが行われたか、ケアプランに沿った実施となっていたかを確認します。最後に「A」の「Action」で、チェックした際に出た問題点を改善するべく、どのように動けば良いのかを考えPlanに組み込んでいきます。
モニタリングの回数
介護保険を利用する際には特別の事情を除いて、月1回以上の自宅訪問での面接とモニタリングによる結果記録が義務化されています。そしてケアマネはこのモニタリングを通してその都度、適切なケアプランを作成していかなければなりません。モニタリングすべき内容と実施時期、回数などは事例ごとに分けて判断されるべきですが、ケアマネだけの判断で期間を設けることは訪問や記録のタイミングが遅れることもあるため、月に1回以上というルールが設けられています。では特別の事情というケースはどのようなものがあたるかという点ですが、利用者が入院したり、入所などによって自宅で面接することができない場合などがあります。しかし、このような場合でもモニタリングを継続的に行う必要はあります。
ケアマネは利用者や家族のそれぞれで異なるニーズから、一人一人異なる目標を考えて、適切なケアプランを考えます。しかし、これで作成したものが絶対として動くのではなく、改善の余地を常に考えながら動き続けます。よって月1回以上のモニタリングを通して、実際にサービスを利用し始めてからの変化などを見ていく必要があります。